ええっと、クロミさんちょっといいですか。
この年賀状を作成したのはココさんですか?
はいそうですが、なにかありましたでしょうか?
ちょっとここのところがね、相手に対して失礼に当たるので
申し訳ないが書き直してもらってください。
そうでしたか、申し訳ございません。すぐに伝えてきます。
こんにちはネコ部長です。
みなさん、年賀状の準備は進んでいるでしょうか?
「もう投函したよ」という人がいれば、「まったく準備してないよ」という人もいると思いますが、じつは年賀状にもマナーがあるって知ってましたか?
そこで今回は、年賀状を送るときのマナーについてお話しします。
なぜ年賀状にもマナーが必要なのか?
なぜ年賀状にマナーが必要なのでしょうか?
それでは年賀状の由来と歴史を見てみましょう
年賀状のはじまりはいつ?
じつは年賀状の歴史は古く、時は平安時代までさかのぼります。
奈良時代に「新年の挨拶回り」という年始の行事があったようですが、平安時代に入ると、貴族や公家にもその風習が広まりました。しかし、車や交通機関がある現代とは違い、気軽に遠方への挨拶回りは行えないですよね。そこで文章による年始回りが行われるようになったとされています。
引用:ウィキペディア
明治時代までは、年賀状として「書状」が送られていたのですよ。
明治維新後に郵便制度が確立され、郵便はがきが発行されるようになり、明治20年ごろには年始に年賀状を出す習慣が広まったようです。
なぜマナーが必要なの?
年賀状は新年の訪れを祝い、祝福の言葉を贈るものです。目上の相手やビジネスでお付き合いのあるかたに失礼があってはいけませんよね。逆に目下の相手に対しても同様です。相手の立場によって書式や言葉遣いに気をつけなければいけないのです。
なるほど、誰でも一緒ではいけないということなのですね。
それでは年賀状の書き方やマナーについて説明していきましょう。
宛先面の書き方とマナー
①住所
住所は、都道府県から書くのがマナーです。マンション・ビル名なども正確に
書きましょう。
②数字
番地や部屋番号などで使う数字は、縦書きなら漢数字(一、二、三)
横書きならアラビア数字(1,2,3)を使いましょう。
③肩書・役職名
肩書・役職名は、氏名の上にやや小さめに書きます。
④敬称
敬称は、基本的には「様」を使いますが、会社や団体組織宛であれば
「御中」を使いましょう。
⑤朱書き
年賀はがき以外を使う場合は「朱書き」で年賀と入れておけば、一般郵便と
区別してくれます。
裏面の書き方とマナー
①賀詞
年賀状の冒頭に書く新年を祝う言葉になるので、大きめの文字で書きますが、
送る相手や言葉の意味、続く本分の内容を考えてから書くようにしましょう。
②本文
本文の書き方は、先ず「謝辞」を書き、次に 「祈り」または 「お願い」 と
いった流れで書いていきましょう。
昨年中はお世話になりました(謝辞)
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます(祈り)
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます(お願い)
③日付
日付は新年の年号と日付を書きます。ただし、気をつける点が「元旦」と付ける
場合には「一月」や「一月一日」は入れません。元旦とは「一月一日の朝」を意味
する言葉です。
〇 令和二年 元旦 ✖ 令和二年一月 元旦
送る相手を考えて賀詞を選ぼう
お祝いの言葉の「賀詞」は、使い方を間違えると相手に対し失礼になります。
それでは賀詞の種類と使い方をサクッとまとめてみましょう。
目上の相手
・4文字の賀詞を使う
・礼儀正しさや丁寧な言葉を使う
上司や目上の相手、取引先などのビジネスの場合は、一文字や二文字は失礼にあたります。ですので、四文字の「謹賀新年」や「恭賀新年」を選びましょう。ちなみに「謹」とは「つつしむ」と読むので、「謹んで新年のお慶びを申し上げます」といった礼に尽くした意味になります。「恭」も「うやうやしく」と読むので、「恭しく新年のお祝いを申し上げます」という礼儀正しい挨拶になるのです。
目下の相手
・一文字や二文字の賀詞を使う
・とくに謹む必要はありません
目下に対しては、一文字や二文字も賀詞を選びましょう。
寿、賀、春、賀正、賀春、迎春、慶春、初春、新春
とくに謹む必要はありませんが、丁寧な文章を心掛けるようにすれば大丈夫です。
親しい間柄
年賀状によく「あけましておめでとうございます」や「Happy New Year 」とデザインされているものは、親しい間柄の相手に送ります。これ以外でも、四文字賀詞でなければ特に問題はありません。失礼のない程度に自由でいいと思いますよ。
親しき中にも礼儀ありですよね。
NGパターン
よくあるのが、賀詞が重複している残念な年賀状を見ることがあります。
例えば、次のような賀詞の重複があります。
謹賀新年 明けましておめでとうございます
「謹賀新年」自体が「謹んで新年のお慶びを申し上げます」という意味ですので、賀詞が重複してしまうのです。
句読点はいらない!
もうひとつ気をつけなければいけないのが、句読点を入れてはいけないことです。
そもそも句読点とは、読み書きをするときに句読点があった方が理解しやすいことから使われているものなので、正式な日本語には句読点はないのです。
句読点は、子供のために作られたものだともいわれていますよ。
賀詞はいつまで使えるの?
基本的に新年の挨拶は「松の内」までとなっています。地域によって違いはあるようですが、松の内は「1月7日」までと覚えておきましょう。返事を出すのが遅れてしまい、それ以降に届いてしまう場合は、「寒中見舞い」として出しましょう。これも一般的には立春までとなっていますので気をつけて下さい。
まとめ
いかがでしょうか。
今までをふり返ってみると、意外と間違った年賀状の書き方をしていたり、良かれと思って上司に出した年賀状にマナー違反があったかもしれませんよね。
とくに「令和初のお正月」にもなるので、年賀状でビシッと決めたいものですね。
部長、お待たせいたしました。修正したものがこちらになりますので、
ご確認いただけますでしょうか。
う~ん...大丈夫ですね。クロミさん、ありがとうございました。
ココさんにも伝えておいてください。
ご覧いただきありがとうございました。