こんにちはネコ部長です。
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのですよ!」
これって、中二病の人が言うセリフなんですよね?
こんなことを言われたことがありますが、
残念ながら中二病のセリフではありません。
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」
じつはこのセリフ、ドイツの哲学者ニーチェが書いた本の中に登場する言葉なのです。
そもそもニーチェって、どんな人なんですか?
フリードリヒ・ニーチェ
本名:フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ。
19世紀に活躍したドイツ人哲学者であり、古典文献学者でもありました。
現代では実存主義の代表的な思想家として知られています。
彼の書いた著書の代表作には「善悪の彼岸」「ツァラトゥストラはこう言った」「道徳の系譜」などがあります。
参照:ウィキペディア
けっこう、偉い学者さんだったみたいですよ。
「深淵」って何ですか?
さて、「深淵」にはどういった意味があるのでしょう?
「善悪の彼岸」にはこのように書かれています。
怪物と戦う者は、戦いながら自ら怪物にならぬよう用心したほうがいい。 あなたが長く深淵を覗いていると、深淵もまたあなたを覗き込む。
「深淵」の言葉には「奥深く底知れない」という意味があります。
怪物と戦っている時は必死ですよね。長く必死に戦っていると、自分自身が同じ怪物になっているかもしれない。
つまり、怪物を倒しまくっている自分を他の人が見たとき、あなた自身が怪物だと思われているということです。
日本で有名なことわざでは、「ミイラ取りがミイラになる」といった言葉に似ていると思います。
マンガやアニメでもお馴染み!
提供元:この素晴らしい世界に祝福を!
アニメで登場するこのセリフ!
ざっと挙げれば、次のマンガやアニメでも似たような言い回しで登場しています。
・ベルセルク ・風の谷のナウシカ ・ゲゲゲの鬼太郎 ・PSYCHO-PASS
・この素晴らしい世界に祝福を!
なかでも有名なのが、「この素晴らしい世界に祝福を!(通称:このスバ)」に登場する、めぐみんが初登場の時に、この言葉を使って一躍有名になりました。
Tシャツまで出ているくらいです。
さいごに
いかがでしょうか。
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」は、中二病のセリフではないことがお分かりいただけましたか。
しかし、中二病のセリフの代名詞となっている今では、ニーチェの格言と言っても信じてもらえないかもしれませんね。
みなさんも「深淵」を長く覗き込まないように気をつけましょう。
ご覧いただきありがとうございました。