(部長) クロミさん、ちょっといいですか?
(クロミ) どうされましたか部長?
(部長) いやぁ、じつは常務からね、営業課の業績がよくないのは課の
チームワークがまとまっていないからじゃないのかって言われて
ね、クロミさんがリーダとなって何かチーム力を上げることを
目的に、ミーティングをしてほしいのだけど、どうかな?
(クロミ)はい、わかりました。それではさっそくミーティングを開きます。
というわけなので、みなさん協力してくださいね!
わかりましたセンパイ!
ガンバって良いチームをつくりましょう!
こんにちはネコ部長です。
会社のなかで、同じ目標を持った組織が、共通の目的を持ち共働する集まりを、私たちは「チーム」と呼んでいますが、このチームの力を最大限に発揮できていなければ、目的を達成することは難しいのではないでしょうか。
今回は、強いチームのつくりかたについてお話ししていきます。
チームの設計図
強いチームをつくるには、どんなチームにするのかの設計図が必要となります。
そこで、活用できるのが「バランス・スコアカード」です。
上の記事でも紹介していますが、「バランス・スコアカード」には4つの視点があることを説明していますが、ちょっとおさらいしておきましょう。
① 財務の視点・・・(売上高、純利益、投資利益率など)
② 顧客の視点・・・(新規顧客獲得率、顧客定着率、市場占有率など)
③ 業務プロセスの視点・・・(新商品開発、製品コスト、生産リードタイムなど)
④ 人材と変革の視点・・・(教育訓練、従業員満足度、組織風土など)
そして今回は、さらに1つの視点を加えて「5つの視点」で考えていきます。
4つの視点にない視点て何でしょうか?
それは、⓪番目として「ビジョン(チームで目指す世界)」を加えて設計図をつくっていきますね。
営業課のチーム設計図
営業成績が悪いのはスキルやモチベーションが問題ではなく、業務プロセスに問題があると仮定した場合、業務プロセスのどこに問題があるのかを考えてみましょう。
⓪チームビジョン | 誰に価値を提供するのか |
---|---|
①財務の視点 | 収益目標、生産目標 |
②顧客の視点 | 訪問数、提案数、顧客満足度 |
③業務プロセスの視点 | 戦略、戦術、ツールの導入 |
④人材と変革の視点 | スキル、モチベーション、研修 |
図の ⓪ビジョンを達成するには、①財務の視点は必要で、①を達成するには②が必要といったように、④から上に向けて一気通貫して整理していきます。
しかし、営業課では③業務プロセスに問題があるのですが、ここでは「ツールの導入」に問題があるとします。
ツールの導入に問題があれば、②顧客に対する提案数が減ってきます。提案数が減るとこんどは収益目標、つまり売上高(客数×客単価)の客数減につながるということです。このように、つながりで捉えることができるので、課題の優先順位をつけやすくなるのです。
なるほど、勝手にここが悪いんじゃないと決めつけるのは、
間違ったアクションをとってしまうことになるのですね!
ただし、今回の場合は、経営マネジメントをするのではなく現場マネジメントをするので、ガチガチの数値化は必要ありません。 これに対して何が必要なのかといったレベルで考えていけばいいでしょう。
強いチームづくりのポイント!
営業課の設計図ができあがれば、あとはそれぞれの視点で考えていきますが、ここでもガチガチに数値化する必要はありません。それでは、チームづくりのポイントを説明していきましょう。
チームビジョンと収益・顧客の視点
チームビジョンのポイントは、みんなで考えることです!
会社には「理念」というものがありますが、ビジョンは理念でいいんじゃないのと思われるかもしれません。しかし、はたしてチーム内にその理念は浸透しているのでしょうか?大切なのは、チームのビジョンを考えるプロセスが重要だといことです。
そのために必要なのが次の要素です。
・メンバーひとりひとりの主体性を引き出す
・ビジョンを浸透させる(視覚・聴覚・仕組み)
・チームの挑戦を決める(やりたいかどうかで決める)
・収益目標と期限を決める
業務プロセスの視点
業務プロセスで大切なのは、ムリなく結果を出せる仕組みをつくることです!
業務スキルで考えると、人によって差が出てきます。そこでスキルに頼らず誰もができる形をつくることです。
業務プロセスで大切なポイントがこちらです。
・ハイパフォーマーの行動がマネできるマニュアルをつくる
・行動を変えるための評価指標をつくる
人材と変革の視点
チームのメンバー同士が気軽に話せる環境でないと、チームは機能しません!
そのためにも、ひとりひとりが抱えている仕事量も把握しておくことも大切なことでもあります。また、お互いの考えを知る機会を設けることも必要なことです。
しかし、それらをすべてチームリーダーがする必要はありません。メンバーに役割を与えることも必要なことなのです。
チームメンバーには、次のような役割を与えてみましょう。
・考える係・・・新しいやり方を考える人
・作る係・・・ツールや資料を作る人
・会議を仕切る係・・・会議を進める人
・広報係・・・盛り上げる人
・労い係・・・慰労会などを企画する人
・学び係・・・役立つ情報を共有する人
感謝の心
そして、最も大切なのが 感謝の心です!
メンバー同士、お互いが感謝し合う気持ちがチームをより強固なものにしていきます。そのためにも、形にできることがあれば感謝する気持ちも高まってくるはずです。
それでは、実際に私の職場で実践している事例を紹介します。
・ありがとうの気持ちをカードに書いて渡す
・メンバーの誕生日に、バースデイカードを送る
・みんなで選んだありがとうの内容を表彰する
この取り組みは、もう10年以上続けていますよ!
まとめ
いかがでしょうか。
強いチームをつくるためには、それなりのプロセスを踏んでいかなければいけません。たまたまメンバーに恵まれたとか、いい人が入ってこないかな?といった運まかせでは、強いチームは つくることはできないでしょう。
このような記事もありますので、ぜひ読んでみてください。
ということで、みなさんどうでしょうか?
賛成です‼
あとはやりながら考えていきましょう。
ご覧いただきありがとうございました。