センパ~イ。来月のイベントなんですが、ライバル企業も同じようなことするみたいなんですが・・・。大丈夫なんでしょうか?
そうね・・。少し戦略を見直す必要があるかもしれないわね。
こんにちはネコ部長です。
よく社会生活の様々なシーンで「戦略を立てる」や「戦略を練る」といった
言葉が登場しますが、そもそも戦略は何のために立てているのでしょうか?
「それはもちろん戦いに勝つためでしょ!」と言われてしまえばそれまでですが、
できれば戦わずに勝利を得たいものですよね。
戦略とは
言葉の定義としてはこのような意味になるのかもしれませんが、戦略とは
どうやって戦っていくかではなく、いかにして戦わずして勝利を得るかです。
戦わずして勝つ!
「戦わずして勝つ」とは、戦いで被害を出しながら勝つのではなく、
むしろ「戦わないこと」にあり、つまり戦う前から勝てるやり方を
立てることが、「戦わずして勝つ」になるのです。
孫子の兵法
「孫子の兵法」の教えの中にはこのような言葉があります。
百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。
戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり。
どういう意味になのかといえば、百選百勝とはつまり常勝ですよね。
しかし、戦えばいくら常勝であってもお互いに被害を出してしまいます。
大切なのは、人徳で相手を屈服させ、戦わずして目的を達成すること
なのです。「善の善なる者」つまり、人望に厚い人が存在するだけで、
多くの戦いを不要とすることができるといった意味になります。
策略や交渉とは違うのですか?
策略や交渉といったものは、何かと怨恨を残すこともあるので、
人徳のある、人望の厚いリーダーがいれば戦わずして勝てると
考えられていました。
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豊臣秀吉
皆さんご存知の戦国武将「豊臣秀吉」ですが、彼もまた戦わずして勝利を
得てきた人物なのです。豊臣秀吉の残した名言には次のような言葉があります。
戦わずして勝ちを得るのは、
良将の成すところである。
「名将は 戦わずして相手を下す」といった意味なのですが、かつて豊臣秀吉が
とった行動の中にそれを裏付ける戦略がいくつかあり、有名なのが「一夜城」
ですね。墨俣に一夜にして城を築き、相手のやる気を失くし勝利したとされて
います。また、備中高松城の水攻めや小田原征伐、鳥取城の兵糧攻めなどもあり、
いかに戦わずして勝利を得てきたのかが分かります。
戦っていたのに戦わずして・・・?一体どういう意味なのですか?
つまり、秀吉は相手の士気を失くすことにかけては天才だったのです。
しかも天才軍師「黒田官兵衛」がついているのだから鬼に金棒ですね!
一夜城ではできるはずもないことをやってのけたので、相手に戦う気を
なくさせ、高松城では地の利を活かし城自体を水没させ、小田原城では
内部分裂をさせ、鳥取城では敵の食料を断つことで飢えにより落城した
ということです。
ビジネスにおいて戦わずして勝つとは
ビジネスにおいて戦わずして勝ちを得るとは、「戦わないこと」を
考えることです。つまり、ライバル社と同じ土俵で戦ってもお互いに
勝つことは難しいことになるでしょう。よくあるのが値下げ合戦ですね。
家電量販店とかで「A社のお店よりも1円でも高かったら値下げします」
といった広告を打ち出して、B社も同じような広告を出していますが、
このお客様はそのお店に何を求めていくのでしょうか。
町の電気屋さん
このようなお話しがあります。
量販店が価格競争をしている陰で、しっかりと生き残っているのが商店街の
電気屋さんです。町の電気屋さんは値下げはしません。値下げはしないのに
売上を上げているのです。なぜかといえば、町の電気屋さんのお客様は地域
のご年配の方なのです。ただ商品を売るだけでなく、時々訪ねては困っている
ことはないかと聞いたり、切れた電球の交換や、なかにはお使いまでしてあげ
ているようです。つまり価格競争という土俵に上がらず、顧客を変えることに
よって、量販店に対し「戦わずして勝ちを得ている」ということなのです。
フムフム・・なるほど。戦わないこととは,
こういうことなのですね!
まとめ
いかがでしょうか。
現代社会において重要なのは、いかに戦わずして勝ちを得るかだと
思います。そのためにも先人たちの知恵をお借りし、今の環境に
合わせた「戦略」を立てていくことが大切だと考えます。
とりあえず新しい戦略で向かっていきましょう。きっと大丈夫よ!
わかりました。イベント盛り上げていきましょう!